普段からできる限り先入観を持たずに、また「普通」という言葉は極力使わずに生活をしています。
だからどうしても仕事でお客様に名前の書き方を伺う時に「普通のサトウ」です、なんて言われると
ちょっとイラっと来てしまうんです。もちろん客商売だからそんな雰囲気はみじんも見せず、
もちろん「普通ってナンですか?」なんてバカみたいなことは聞かず
できうる限り明るい口調で、「ニンベンに左という字と・・・」と言いながら促しています。
「普通」なんて何よ、自分の地域では「佐藤」が普通かもしれないけれど
「佐東」さんとか「左藤」さんだって居るんだから。
で、話かわって。
母が昨日の自分の仕事内容について語りました。
「昨日は大変だったのよ。弔問客が500人も来たのよ。」
故人はどんな方だったんだろう。毎朝彼女は、新聞の「訃報欄」をチェックします。
大きな葬儀の時もスタッフになったりするからです。
(かつては、彼女の仲間がオザキユタカ氏の葬儀の担当だったこともあったし)
結局新聞には載らなかったらしく、あまりの多忙さに雑談を耳にすることもなかったらしく
どんな方の葬儀だったか分からなかったみたいでした。
何が大変だったかって、びっくりするんですが「お坊さんが来なかった」のですって。
厳密に言えば、大分遅れて来たんですが。
業者(母とは関係ありません)が住職に頼むのを忘れていたらしいのです。
想像するだけで恐ろしい光景です。
500人を1時間以上待たせているんですから。読経は何時なんだろうとイライラしていたでしょう。
仕方が無いから、料理をセッティングしたそうです。
当然、「読経の前に食べるなんて、おかしいよな」という声がちらほら聞こえるわけです。
誰も、「業者が忘れた」なんて思っていないから、喪主の不手際を心の中で非難するわけです。
それを感じ取るのでしょう、故人の奥方様が途中で具合が悪くなって倒れたそうです。
業者があわててその辺にいる、同じ宗派のお坊さんを助っ人に頼みました。
あわてて遅れてきたお坊さん。
今度はお坊さんに弔問客の目が行くわけです。「今まで何してたんだ?」と。
当該のお坊さんにとってもいい迷惑、というか、気の毒以外のナニモノでもないですよね。
だって、自分のお寺のお客、いや、檀家じゃないのに、急に頼まれちゃって。
もしかしたら、やっと仕事が終わって、お風呂に入ってこれから一杯なんていう時だったかも。
それなのに、弔問客に非難されるんです。怠慢坊主だ、って。
その話を聞きながら、
自分も気をつけなくちゃいけないな、全てを知っているわけじゃないのに
表面的に腹を立てないようにしないと、と思いました。
短気な私にはものすごい修行ですが、すぐに無理でも意識しようと思いました。
いやはや、ほんとに大変だったね、業者は申し訳なくて請求なんてできないだろうね、
そうだよね~請求なんてしないと思うわよ~
なんていう話で終わったのです。
元サポセン人だから、その普通理論わかります。
名前聞くときって本当にやっかいです。
以前下の名前をうかがってもいいでしょうか?
ってきいて名前に上も下もないってクレ-ムが
起きたって話も聞いてます。
家電人的には、やばそうって名前のときは
先に聞いてフリ仮名うっておくのは
もはや仕様ですね。
投稿情報: task7はずぅっと独り | 2011年5 月20日 (金曜日) 14:12