先生に会うのはめちゃくちゃ久しぶり。何年ぶりだろうか。
先生の事務所で雑用係をさせてもらい、そこを辞めてどのくらいになるか。
なんで辞めたかも理由もわからない。
たぶん、先生がもう何もやることがなくなったから、ということで
自然とフェイドアウトしたような気がする。
私がフルタイムの仕事が見つかったから、というのもひとつの理由かもしれないけれど。
先生のところへは、土曜日か日曜日に仕事をさせてもらっていた。
先生のところで仕事がなくなったから、というのが先だったのか
私の仕事が土日もフルタイムでシフトに入るようになったからというのが先だったのか
今となっては全然思い出せない。
でも、年賀状のやりとりだけはずっとさせていただいていた。
今年の1月の終わりに突然電話をもらった。
ガンにかかってしまって、半年くらい入院治療をしていたとのこと。
あまりにもおどろいて、受話器に向かって大きな声をだしてしまった。
今はどんどん快復に向かっているとのことなので安心した。
明日ちょうどシフトが13:00までなので、突然だけれど先生が暇だったら
会いに行こうと思いメールをした。
きっとメールなんてリアルタイムで見てないだろうと思って期待していなかった。
先生の事務所に私の大事なチャコールグレーのエプロンをずっとおきっぱなしにしてあった。
フェイドアウトしても、どうせまた突発的に来ることになるだろうと思って
意識的に置いていったのだった。でも一向におよびがかからなかったし
私もまったく事務所に立ち寄る時間がなかったのでそのままになっていた。
ときたま「エプロンまだあります?そのうちに取りにいくのでそのままにしておいてください。」
というメールを挨拶代わりに出していた。
「事務所の中はそのままなのであると思う」というのが先生の返事だったので
信用してそのままにしておいた。
で、明日いくことになったのだが、
「事務所には見当たらないから捨てたかも。だから、事務所じゃなくて
古民家のようでかたづけものをしながら待ってる」という返事だった。
え~~~!私の大事なエプロンを、どういう了見で捨てたんだろうか。
先生ってば。なんで?なんでだよ~~~って、明日言おうと思う。
古民家は結構有名で、いろんなメディアに取り上げられている。
「松蔭コモンズ」という居住スペースでもあった。シェアハウスのはしりだったと思う。
今はその有効期限も切れたため、住人には引っ越してもらい、
今は、若いお母さんと子供(あかちゃん)のコミュニティースペースになっている。
となりには「けやきハウス」という集合住宅も建っている。
すべて先生のうちの敷地内である。
どれもこれも、よく専門誌に載ったりテレビ放映されたりした。
ご子息のケンちゃんも、この古民家で結婚式を挙げた、というのも記事になった。
さて、先生はどんな風になったか。
普通はこんな言い方は世間的または常識的に失礼なのだが、それは意識しているんだけれど
そういうことも暗黙の了解で許せる、いや許してくれる先生だから気兼ねがない。それが嬉しい。
これを機会に、また何か役に立てることがあればいいんだけれどな。
最近の私は、フラストレーションがたまっているから(創作の時間以外は)
何かくすぶっている、何かしたくてたまらない。
先生のところに行ったら、その「何か」がわかるかな。わかればいいな。
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