今日は昼から夕方にかけて、母が所属している社交ダンスのサークル主催の
クリスマスダンスパーティがあったので、仕事を半日休んで見に行きました。
私たち3姉妹と、妹たちの娘3人が行きました。
全員シニアで、母が一番若かったです。
頭髪が無かったり、おなかが出ていたり
しわだらけだったりしている紳士淑女たちが
背筋をピンと伸ばして、思い思いのゴージャスな装いで
ワルツ・タンゴ・ルンバ・サンバ・チャチャチャを踊る姿は
何だか分からないけれど感涙しました。
その中に蝶ネクタイをして、脚が長く(腰の位置がすごく高い)背筋が伸びている紳士がいました。
なんと、お歳が92歳とのこと。
全くそんな歳には見えません。
巷では、その紳士より30歳近く若い方々が、介護されている現状を知っています。
私も歳を取っても、いつまでも元気でいたい、などと真剣に考えてしまいました。
とにかく、顔がしわだらけでも、頭が真っ白でも光っていても
バストやヒップの位置が下がろうとくびれが無かろうと
ギスギス・カラカラでも、
思いっきりおめかしをして、きれいに化粧して、
紳士淑女とも真剣な面持ちでペアを組んで踊っている有様は
すごく可愛く素敵でした。
母のダンス歴はとっても長いのですが、実際この目で踊っている姿を見たのは初めてです。
先日「はなまるマーケット」で紹介された、伊豆のほうの料亭民宿を経営しているご主人が
ダンスの先生でもあり、淑女たちは交代で先生と踊りました。
ミキシングやフリーダンス以外で、個人的に母が踊ったのは、ワルツでした。
でも、サンバもルンバもタンゴも上手に踊っていました。
みなさん、ダンス歴が長いのでしょうが、よくリズムが取れると、感心しちゃいます。
(シロウトに感心されても、逆に迷惑でしょうが)
曲が流れて拍子を取って、さっと動いたり、脚運び。
妹たちや姪たちは中盤から飽きていたようですが、
私は皆さんの踊っている姿そのものよりも、
脚さばきと、でだしの拍子のとり方に集中しました。
私は全くダンスはわからないのですが、どうも「ワン」から入ってないみたいです。
「・・・ツー、スリー、フォー」の後から脚が出ていたり。
その丁度良いところまでメロディーが流れてくるまで男女は合い向かいで立っていて
その時期がくると、さっと脚が出る。
まあ、当たり前といえば当たり前なんですが
とにかく感心してしまったのです。
スーツとかタキシードを脱いだら、会社役員だったりする方もいらっしゃるけれど、
ほとんどが、商店のオジサン(オジイサン)だったり、年金だけで生活していたりなどの
普段の「ご老人」の生活があるのでしょうが、
ダンスの場だけは、パラダイスのようでした。
普段の姿は違うのに、ネクタイをしめて、すました顔で背筋を伸ばして
淑女の背中を支えて踊っている紳士たちや、
普段は、井戸端会議をしていたり、大口あけて笑っていたりしているオバサン連中も
この日のためにという化粧をして、髪飾りをつけて、ドレスを着て
紳士の肩に手を添えて、ツンとすましてスイスイ踊っている淑女たちを
失礼ながら、本当にいじらしいと思って、心底感動しました。
シロウトが「いじらしい」なんて言ったら、迷惑でしょうけれど(笑)